通訳に関する仕事に興味があるのなら、「全国通訳案内士」になることも1つの選択肢となります。全国通訳案内士として働ける能力のある人材は、多くの業界・業種で活躍できるでしょう。一方で、全国通訳案内士になるにはその特徴や試験難易度、仕事内容などの基本を押さえるのが重要です。必要な準備を効率よく行えるように、全国通訳案内士についての詳細を確認するのが最初のステップになるでしょう。
本記事では全国通訳案内士の仕事内容や試験の概要など、基本的な部分を解説します。通訳の仕事に興味があるのなら、この機会に全国通訳案内士についてぜひ調べてみてください。
全国通訳案内士になるには、まずどんな職業なのか理解する必要があります。漠然と「通訳に関する仕事」と捉えるのではなく、どんな目的を持ち、どんな役割を担っているのかを知ることで、全国通訳案内士になるための準備がしやすくなるでしょう。
以下では、全国通訳案内士の基本について解説します。
全国通訳案内士とは、「報酬を得て、通訳案内を仕事にする人」と通訳案内士法によって定められています。主に外国人に対して、外国語を使って旅行の案内をするのが、全国通訳案内士の役割です。全国通訳案内士は各都道府県で登録を行うことで、職業として名乗ることが可能です。2024年4月時点では27,590人
の登録者がいて、英語・フランス語・スペイン語・ドイツ語・中国語・イタリア語・ポルトガル語・ロシア語・韓国語・タイ語を使える全国通訳案内士が存在します。
各国の言語を用いて国内で通訳・案内を行うのが、全国通訳案内士と定義できるでしょう。
全国通訳案内士は昨今のインバウンド需要の向上によって、存在感が高まっています。外国からやってくる旅行客が増えているため、全国通訳案内士のような通訳・案内の専門家が多くの職場で必要とされています。観光地を案内したり、日本の文化や伝統をわかりやすく伝えたりといった業務が、全国通訳案内士に求められています。そのため全国通訳案内士の需要は今後も高まり、あらゆる場所で活躍の機会に恵まれると考えられるでしょう。将来性を見据えて仕事を探すのなら、全国通訳案内士を目指すのもおすすめです。
全国通訳案内士を目指す際には、具体的な仕事内容を把握するのがおすすめです。どんな仕事をするのか把握できていれば、必要なスキルや能力を事前に伸ばして就職に備えられるでしょう。
以下では、全国通訳案内士の仕事内容を解説します。
全国通訳案内士は、主に外国人観光客の旅行をサポートするのが仕事です。滞在するホテルの予約から案内、旅行計画全体のスケジュール管理、外国人観光客の意思を周囲に伝える翻訳業務など、さまざまな仕事を全国通訳案内士が担うことになるでしょう。外国人観光客が安心して日本を満喫できるように、心配りに意識を向けるのもポイントです。観光客の要望を聞き出し、それに合わせて最適なルートを考えるといった仕事も、全国通訳案内士が担当します。全国通訳案内士を目指すのなら、旅行中の業務全般を担うと考えるのがよいでしょう。
全国通訳案内士にとっては、旅行中のトラブル解決も仕事の一環となります。外国人観光客は、文化の違いからさまざまなトラブルに巻き込まれることがあります。そのため全国通訳案内士は旅行客の状況をよく把握し、トラブルが発生したら即座に対応できるように備えるのがポイントです。またトラブルが起きる前に外国人観光客と意思疎通を繰り返し、問題の発生を予防するのも全国通訳案内士の仕事です。トラブルが起きるとその後のスケジュールに支障が出ることもあるため、旅行全体に狂いが生じる可能性もあります。そのためトラブルを起こさない環境づくりも、全国通訳案内士の重要な役割になるでしょう。
全国通訳案内士になるには、国家試験を受験して合格する必要があります。「全国通訳案内士」という国家資格を取得してはじめて、専門的な仕事が対応可能となります。全国通訳案内士の国家試験は、学歴や年齢に関係なく誰でも受験できます。一方で、試験の合格率は10%を切ることも多く、その難易度の高さが課題となっています。そのため全国通訳案内士を目指すのなら、専門学校に進学して本格的な学習を進めて、試験の合格率を高めることがおすすめです。
全国通訳案内士の試験内容は、筆記試験と口述試験に分かれています。筆記試験では外国語の能力を試され、英語・フランス語・スペイン語・ドイツ語・中国語・イタリア語・ポルトガル語・ロシア語・韓国語・タイ語から科目を選択できます。そのほか筆記試験には知識試験もあり、日本の地理や歴史、文化や観光資源などに関する基礎知識を試されます。
口述試験では実際に観光案内をする状況をシミュレーションし、通訳案内の仕事を実践します。その内容が評価対象となり、合否が決定します。口述試験で使用される言語は、筆記試験で選択したものと同じです。筆記試験と口述試験の両方に合格できれば、全国通訳案内士の国家資格を取得できます。
全国通訳案内士を目指すのなら、高難易度の国家試験をパスする必要があります。そのためには多くの勉強時間が必要なことはもちろん、試験対策に手を貸してくれる専門家の力も不可欠です。そこで専門学校に進学し、全国通訳案内士になるための知識・スキルを身につけることがおすすめです。専門学校なら必要な能力を効率よく伸ばせるため、全国通訳案内士を目指して勉強したい人にぴったりです。語学専門学校なら全国通訳案内士に関する情報・試験ノウハウも豊富にあるので、進学して本格的な学習に挑戦するのもおすすめです。
全国通訳案内士は、外国人観光客の案内や翻訳、サポート全般を行う職業です。専門性が高いためその需要は高く、今後も多くの職場で全国通訳案内士の力が必要とされるでしょう。まずは全国通訳案内士の特徴や仕事内容を確認し、資格取得のための準備を進めてみてはいかがでしょうか。
全国通訳案内士を目指す際には、「関西外語専門学校」の「国際日本専攻」への進学がおすすめです。語学力と日本の文化を発信する能力を育める「国際日本専攻」では、全国通訳案内士も取得目標資格の1つとして挙げられています。本格的な試験対策が行えるので、合格率を高めつつ就職後に必要なスキルを育めるでしょう。
この機会に「関西外語専門学校」の「国際日本専攻」の特徴を、ぜひホームページなどからご確認ください。