学校について

教育方針 ~通信制高校の特徴~

高校教育の新しい取り組み

教育課程は、通信制・総合学科ですが、この柔軟な教育制度を使って、通信部と通学部の二部を設置し、生徒が登校日数を選択できる新しい取り組みを行っています。

設置趣旨と教育理念・校訓

血の通った教育の場 -自立・自尊・自助に向けて-

「本校は単位制・通信制の高等学校を設置し、今日の後期中等教育を取り巻く様々な課題に真贄に取り組むとともに、広く地域社会に開かれた高等学校とし、生徒一人ひとりの興味・関心・能力・適性などを伸ばす教育を行い、学ぶことの意義を通して、生徒の自己統率力、また内的価値観の形成を実現させる人間教育を行うことをその目的とする」。平成14年4月開校に向け、このように本校の設置趣旨を学則に定めました。

昭和30年代から始まる日本の高度成長期、集団就職などで働く若者などの学習の場として、昭和37年、正式に通信制課程が設けられ、日本の高校は全日制・定時制・通信制の3課程を持つようになりました。以降、定時制・通信制は勤労者のための高校教育の場として、日本の後期中等教育の振興に大きく貢献をしてきました。では現在の状況はどうでしょうか。集団就職はもうありません。これからもないと思われます。当初想定していた働きながら学ぶ学習者は急減し、高等学校の進学率は97%を超えるようになりました。この現状から見ると、対象とされてきた学習者はほぼ存在していないことになり、この制度は一つの役割を終えています。当時の設計は、既に久しく実体とは乖離したものとして終えなければならないでしょう。時代の声に耳をそばだて、役割を終えたものは設計をし直さなければなりません。しかし法令的には何も変わってはいない。本校はこのことを踏まえ、柔軟に規定されたこの制度を活用し、今の時代に合った新しい高等学校を作っていきたいという強い思いで発足しています。同種高校の多くが50 年前の小さな学びの形を、謂わばそのまま平行移動し、時間に制約のない学習者を疑似的に勤労者と見なし、決して大きくはない学校生活の中で、卒業資格取得中心の学びとなっていることが残念です。また、敢えて言うなら、いつの頃からか、商業主義に走っているような現状が散見され、学校教育法に定められた一条校としての高校課程、高校制度を翻弄しているようにも思えます。

今の時代は複雑です。真面目な生徒だからこそ学校生活に悩んでしまうといった不思議がしばしば起こってしまいます。このように勉学への思いを持った生徒が結果として多様化している「今」があります。本校は勉学に軸足を置いた生徒を求め、努力しようとしない人は、本校の求めている生徒ではありません。前者の生徒の皆さんのためにと、開校した高等学校です。

教育理念(学校目標)

学校を「血の通った教育の場」とすること

学校法人天王寺学館創設50周年を記念して天王寺学館高等学校が開校されました。法人は現在70周年を超えました。学館70年、創設以来、一貫して「血の通った教育の場」を標榜して参りました。開校以来、大切にしてきた規範は「生徒一人ひとりの心に寄り添うこと」にあります。学校にあっては、いつの時代にも、この「血の通った教育」が不可欠です。この規範を忘れず、これからも、生徒一人ひとりを深く理解し、生徒たちに誇りある有意義な高校生活を送らせたいと考えています。

「やれば出来る」を掛け声に!  やれば出来る。つまりやらなければ出来ない。簡単な道理です。そのためには自らにレッテルを貼らないこと。「やれば出来る!」を生徒諸君への励ましの言葉とします。

校訓(生徒目標)

『自立-自尊-自助』を規範とすること

生徒の皆さんは、この「三つの自ら(みずから)」を行動規範とし、他に頼らず、他の影響を受けず、自らの足で立ち、それぞれの目標に向かっていってほしいと思います。また礼節、品格を重んじて自己を練磨し、人格を強固にして、自己統率力と個としての内的価値観を形成していってほしいと思います。

自立とは、他の助けや支配を受けず、一人立ちすること。
自尊とは、プライドを持ち、驕ることがないこと。
自助とは、他に頼らず、自らで事を為すこと。

天学について

天学が求める生徒像

1.学習意欲のある生徒
2.向上心のある生徒
3.他者を思いやる生徒

本校指導方針 ~個々人をありふれた「平凡な物差し」では測らない~

様々な価値観に触れ、そして刺激し合い、その個性や感受性を互いに尊重しながら、実社会に向かっていく自立した若者を育ててまいりたいと考えています。したがって、すべてを「平均的」にあるいは「標準的」にという見方はせず、一人ひとりの足取りや思い、またその夢を支えていく高等学校であり続けたいと考えています。本校はクイズの集大成のような学びだけを重視してはいません。多感な高校時代に学ぶことは本来、山ほどあるからです。

多様な個性が豊かな社会を築いていくように、私たちは、この学校現場の中で、「それぞれの個性一つひとつ」を大切に育ててまいりたいと考えています。

天学の学校生活とは

『落ち着いて学べる「勉強の場」を提供し、一人ひとりにとって有意義な高校生活を送ってもらうことにあります。

半世紀以上も前の勤労者を対象とした「高等学校通信教育規定」、そこに示された必要最小の登校(授業)、決して豊かとは言えない生徒活動や学校行事など、散見される雛形的・典型的な通信制・単位制の高等学校のあり方とは一線を画します。天学の授業週数は全日制(35週以上)と同じ36週です。また、学校行事は高校で行っているものすべてを基本的に実施しています。(自由参加制)
部活動は学校生活を彩り、イキイキとした学校場面を演出するものとして積極的に推進しています。 入学した生徒のほとんどが進学を希望していることから進路指導の役割が大きい学校です。中学時代に登校できていない生徒たちのために学び直しの場が設けられています。

天王寺学館沿革

学校法人天王寺学館について

学校法人天王寺学館(所在地:大阪市阿倍野区松崎町)は、1953年4月に天王寺予備校を創立、1967年4月には関西外語専門学校(旧校名:天王寺英語学院)を併設しました。
学校法人創設50周年を記念し、2002年4月、同地に、専門学校と校地を隣接した形で、天王寺学館高校を開校しました。それぞれの学校はそれぞれ独立し別個の学校として運営されています。
2010年10月、天王寺学館高等学校は現校地に校舎を建築し移転いたしました。阿倍野キャンパスは法人本部と関西外語専門学校・天王寺予備校、平野キャンパスは高等学校と、専門学校と高等学校のキャンパスを独立させています。

天王寺学館の歩み
1953年4月 「天王寺予備校」設立
1967年4月 「天王寺英語学院」設立(現 関西外語専門学校)
1969年4月 学校法人天王寺学館創設
1976年4月 「天王寺英語学院」大阪府より専門学校第一号認可を受ける
1987年4月 「天王寺英語学院」を「天王寺アカデミー専門学校」に改称
1989年4月 豊中キャンパスにて「関西国際高等専修学校」設立(現 関西外語専門学校国際高等課程)
1993年5月 「天王寺アカデミー専門学校」を「関西外語専門学校」に改称
1994年4月 関西外語専門学校に留学生センターを設置
1995年4月 「藤井寺留学生会館(Fujiidera International House)」設置
1999年3月 新校舎「新館」落成 「天王寺学館生涯学習センター」設置
2002年4月 「天王寺学館高等学校」設立
2003年3月 「天王寺学館」創立50周年式典
2003年11月 学校法人天王寺学館 創立50周年記念式典挙行
2010年10月 「天王寺学館高等学校」新校舎(平野区)に移転
2013年4月 学校法人天王寺学館 創立60周年

学校法人 天王寺学館(阿倍野本部) 法人本部・関西外語専門学校・天王寺予備校

〒545-0053
大阪市阿倍野区松崎町2-9-36
TEL:06-6621-1881(天王寺学館法人本部 代表電話)

高校設置許可書

本校は学校教育法第一条に定められた私立高校で、大阪私学107校の中の一校です。

本校法的位置づけ 大阪府許可私立高校(共学校) 単位制・通信制(狭域性)・総合学科
大阪府知事高校認可番号 大阪府指令私第29-6号
高等学校認可年月日 2002年3月22日
高等学校開校年月日 2002年4月1日

本校をしばしば専修学校等と思う誤解をしている方が中高の先生方の中にもいて、実態理解がいただけないことを残念に感じています。本校は2002年4月に開校した、学校教育法第一条に規定された大阪府認可の私立高校です。この誤解はおそらく、通信制・単位制高校を取り巻く環境が混乱していて、正規高校の周辺に、法律想定外の教育施設が多数存在し、文部科学省をはじめとした行政機関も整理がつかない現状にあるからだと思われます。
現在は平野区に校地校舎を移転しています。本校舎だけの運営を行い、技能連携等他の教育機関とは一切関係を持っていません。

 

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